変わりつつある中高年の転職情況

1、国も中高年のリストラを支援

 2012年に政権交代が行われ経済政策のアベノミクスの効果もあり、自動車メーカーや一部の業界では業績の改善も見られています。しかしその一方で成長戦略の一つである限定正社員制度の提案や、2014年3月からは労働移動支援助成金がこれまでの上限40万円から60万円へと、大幅に増額されることが判明しました。労働移動支援助成金とは企業が社員をリストラしたい場合に、人材紹介会社などに支払う経費を国が助成しているものです。

 限定正社員制度はまだ議論中ですが労働移動支援助成金は、成長戦略で安倍首相が掲げている失業なき労働移動の目玉策です。助成金の増額だけでなくリストラしたい社員の転職が成功しなくても、人材紹介会社などに依頼した時点で10万円が企業に支払われます。さらにこの制度を利用できるのもこれまでは、中小企業に限られていましたが、大企業も利用可能になりました。

2.人材紹介会社の中高年の求人が活況

 国が中高年のリストラを行う企業を支援しているのは間違いなく、この労働移動支援助成金の目的は業績が不振の産業を助けるのが最大の目的です。今リストラの対象は40代や、50代の中高年の社員が中心です。理由は簡単で終身雇用や年功序列などの、雇用制度が存在していた時代に採用された、これらの中高年の社員の給料が高いからです。給料が高くてもそれに見合うだけの、仕事をやってくれれば問題がありません。

 しかし20代や30代の若い世代と同じ程度の仕事ぶりであれば、企業は中高年をリストラして若い世代を採用します。中高年の転職が困難になってきているのは、コストパフォーマンスが合わないと考える企業が増えているからです。その一方で内需が縮小するなど日本国内の市場が厳しいなか、海外に新たな市場を求めたり新規事業を模索するところが増えています。そのため海外勤務の経験や新規事業の立ち上げができるような中高年の方には需要があります。

ここがポイント!
●国も成長戦略の一環で中高年のリストラを支援している
●若い世代と同じ仕事ぶりであれば中高年がリストラの対象
●海外勤務経験や新規事業の立ち上げができる中高年は需要がある

まとめ

 中高年を取り巻く転職情況は厳しさを増しているのは事実ですが、労働移動支援助成金制度で人材紹介会社の中高年の求人情報も活況を帯びています。ただ企業が求めている中高年の求人条件が、これまでとは明らかに違ってきています。中高年の転職で大事なことは今、何を求められているかを把握することです。